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バロックの演奏法 [演奏法]

現代ギターの出版物で気になっていた本「正しい楽譜の読み方」を楽器屋さんに行ったついでに購入してきましたが、とても役立つ良書でした。

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副題に「バッハからシューベルトまで」とありますが、主にバロックの楽譜解釈の内容です。テンポの決め方、舞曲の様式、装飾の入れ方等、今まで知らなかったこと、知りたかったことが書かれていました。2008年から2009年の現代ギターに連載されたもののまとめとのことですので、読んでいる方も多いかもしれませんが、バロックを演奏する機会も多いギタリストにはお薦めできます。



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右手imaのタッチ図解 [演奏法]

右手imaの押弦について図を書いてみました。
タッチ1.png

これは指の動かす方向が変わっても同じことです。

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弦に対し直角方向に動かす方が立ち上がりがはっきりしたクリアな音になり、斜めになると音が柔らかくなる傾向になります。但し音質を決める要因は角度だけでなく他にも多数ありますのでどちらが良い悪いではありません。
また爪先を弦が滑り離れる瞬間の指の抜け具合、速さが音質に大きく影響します。プランティングで同じように一旦弦に指先を載せる時間を確保したとしても、押して離すという動作に要する時間、押す方向、抜く方向、さらには指の握り具合で音質、音量を変化させることが出来ます。



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右手親指のタッチ [演奏法]

右手のタッチでimaについて詳細な解説をネット上や雑誌、教本等に見ることが出来ます。爪の形や何処で弦を捉えて、何処でリリースするかなどです。ですがpについてはあまり具体的な説明を見ることは少ないように思います。説明があるとすると指先に近い関節(DIP関節)ではなく手のひらの内側のMP関節を使おうという位に留まります。説明が少ない理由としては色々と考えられますが、一番大きな理由は人によって方法が異なるからだと思います。またpは巻弦の低音弦を扱うことが多いので高音弦のimaのタッチほど音色に敏感でないと考えられているからかもしれません。私も今だにpのタッチは未熟ですし、以前は低音の音質にも無頓着でした。ですがレッスンで先生のタッチを知ると低音のタッチの重要さ、音質の違いを認識するようになりました。タッチの方法により、アタックよりも延びがある持続する音や、逆にアクセントの効いた鋭い音も出せるのです。

imaのタッチについては殆どの人が親指に近い左側面の爪の付け根で弦を捉え、爪の中央に抜けていくことを基本としていると思います。ですがpについては爪の中央で捉えて左サイドに抜けるという人が多いのではないでしょうか。私もそうでしたし、今でもそうなることが多いです。下の写真は爪の中央近くからのアルアイレで、MP関節を反時計回りに回転させながら指先は弧を描きながら前に押し出しています。
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ですが先生はpもimaと同じように左側の付け根に当てて爪の中央に向かって抜ける方法が良いとしています。下の写真は上と同じようにMP関節を反時計回りに回転させていますが、指先の動きは手前に引き下げる方向に動かしています。引いて切る和包丁と押して切る洋包丁の違いに近いかもしれません。先生は逆抜きと呼んでいますがデラマーサやセゴビアなど伝統的奏法の名手はそういうタッチを使っています。
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これがアポヤンドになると違いが顕著になり、中央から左に抜けるようにアポヤンドするには指の付け根を表面版から遠ざけて指と弦の角度をある程度確保する必要があります。
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逆抜きにすると角度を狭く取ることが出来て6弦をアポヤンドして5弦を消音、5弦をアルアイレと同時に6弦を親指側面で消音という連続した動作を手の甲、手首の位置を固定したままで行うことが出来ます。
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またimaの指の位置にも影響しないので同時に音を出すimaも安定しますし、同時アポヤンドも無理なく出来るなど利点が多いのです。さらに弦を表面版方向に押しやすくまたリリースも早く出来るので小さな振幅で深い伸びのある音を得ることが出来ます。ただこれは指の骨格や爪の形状でも有利不利はありそうにも思え、それを今のところまだ私には出来ていない言い訳にしています。私の場合は同じことをしようとすると爪の肉の間に弦が引っかかって抜けないことが起こり易く、それを避けようと指に角度をつけると右手がバタついてしまう状況にあります。一流のプロでも消音のために右手が大きく動く人も少なからずいるということも事実ですが、先生の右手のタッチは理想的です。








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右手のタッチ1 [演奏法]

右手のフォームとタッチについては様々な考えがあるので難しい課題です。
右手はギターの音を作る上での要ですが、正しい奏法は一つではないという意味で難しい課題です。要はその奏者が求める音を出すことが出来て、また様々な曲を演奏する上での動きに無理が無ければ良いわけです。音の好みは人それぞれですから、好みではないからといって間違っているとは言えません。ギターはタッチにより音の変化をつけられることにありますから、一つの方法に固執することなく、良い方法は取り入れて使い分けると考えた方が表現力が豊かになるでしょう。一方で意識して音色をコントールするにはムラのない安定した音を出すことも出来なくてはなりません。その為には基本的なフォームが安定している必要がありますが、演奏スタイルや好みの違いが出てきます。
ですが明らかに良くない弾き方というものはありますし、良い音を出す為に共通している要素もあります。
そこで一般論として良い悪いを考察してみることにします。なお教本などでもimaのタッチについては詳細に書かれていてもp(親指)についての説明は少ないように思います。pのタッチについては別の機会に書きたいと考えています。

避けるべきでありながら、ありがちな間違いは弦を爪に引掻けて引っ張り上げてしまうことです。これをすると潰れた汚い音になってしまいますが、音量が出ていると勘違いしまう人もいるかもしれません。ギターのタッチは指が弦をひっかくことではなく、弦を押して離すという動作です。タッチはアルアイレとアポヤンドの2通りしかないのではなく、指の形、動かす方向などで幾らでも音を変えることが出来ます。ですが共通していることは爪の左側の生え際に弦を捉えて、爪の中央に抜けるように弦の上を滑るということです。1点で接して1点で抜けるということが重要です。爪の両端の2点で接するのはノイズが生じる原因となるので避けるべきです。
アポヤンドかアルアイレかということよりも、弦を押す方向が音色の差に影響します。弦を表面版に近づける方向に弦を押して離せば深い音になり、表面版に平行な方向に動かすと軽い音になります。アポヤンドの方が自然に弦を表面版方向に押すことが出来るので深く豊かな音が安定して得られますが、アルアイレでも弦を押して指を上に抜くようにするとアポヤンドに近い音を出すことも出来ます。またアポヤンドも深く押し込むだけでなく、軽いタッチのアポヤンドも可能です。
また押して離す動作を素早くすれば立ち上がりの早いクリアな音になり、逆に指先が弦上をゆっくり滑るようにすると柔らかく甘い音が得られます。また指先の動く方向が指板方向なのか、駒の方向なのかでも音色に違いが出ます。また指を伸ばして立てているか、曲げてるかでも音色を作ることが出来ます。
弦の指板よりの位置(スルタスト)で柔らかい音、駒より(スルポンティチェロ)で固い音というのは音色を変える有効な方法ですが、同じ位置でもタッチの使い分けで音色の変化をつけることが可能になります。



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左手の押え [演奏法]

左手の押えについてのメモ書きです。

1 指板のフレット寄りを押えるというのはフレットに近過ぎないほうが良い。
 理由は指がフレット上の弦に指がかかっていると音が籠ってしまうから。
 力ではなくしっかり押さえらればフレット間の真ん中を押えても問題はない。

2 指先の面を広く使うよりも一点に力がかかるようにした方が楽に確実に押さえられる。

3 押える離すの動きは最小になるようにする。
 名手は動きの激しい曲でも指がバタつかず静かに動いている。

4 親指の位置はネック裏のセンターである必要はない。
 1,2,3,4の指の押えに応じて最適な位置にする。

5 1,2,3,4の指で複数弦を押える時にはどの指に重心があるかを意識する。

6 スラーやスケールでは指を独立して動かすと考えるよりも重心を移動すると考えると良い。

7 使っていない指は常に次に押える位置の近くに準備しておく。

8 ポジション移動では1,2,3弦上のどれかの指を滑らせて移動する。(ガイドフィンガー)
 1,2弦の三度の早い平行移動なども2弦上の指に重心を置きガイドする。

9 ポジション移動は手先を動かすのではなく肘の移動で行う。



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脱力 [演奏法]

脱力はギターに限らずあらゆる楽器にとっての共通かつ永続的な課題です。脱力というのは余分な力を除くということですが、楽器を演奏する上での体の使い方全てを効率的に整えることであり、直接楽器を操作している手指だけの問題ではありません。またある一定レベルの演奏技術が身に付いたとしても、人の体は年月とともに変化していきますので、変化を受け入れてそれに合わせた奏法の改善を追及し続けることが長く演奏を続ける上で大切です。

演奏ということを離れて、脱力ということを考えてみます。例えばペンで字を書くという行為を取り上げてみます。子供がペンを持って何か書く時に、ペンを握りしめてしまったり、ペン先を紙に強く押し付けてしまったりします。字を書くというのは日常的な行為ですから、誰もが少しずつ力加減というものを覚えて行きますし、大人になれば自分がどのように力を使っているのかなど意識すらしていないはずです。試しに意識して最少の力で字を書くということをやってみると、意外に改善点が見つからないでしょうか。

また人は日常の中で無意識に体の何処かに力が入っていることもあります。さらに緊張すると肩に力が入るというのも良くあることです。楽器を演奏することは少なからず緊張を伴いますので、演奏する以前に楽器を構えた時点で肩や首、背中や足腰などに力みがないかを意識して、力みを除くということが大切です。肩や首などに力が入っていると腕や手指の運動の妨げになります。脱力をする上で意識するということがとても重要で、意識することで本番の緊張の中でも力まないことに繋げられます。

では脱力が十分ではなく、力みがあると演奏にそういう影響があるかですが、左手に関しては力むことで動きが悪くなり、押えのミスが出やすくなりますし、例えミスが無かったとしても音楽の流れが悪くなり滑らかに音が繋がらない、音質にムラが生じるなどの要因となります。右手に関してはタイミングの狂いや大振り、空振りの原因ともなりますし、力みが音を潰してしまいます。どんな楽器でも力みは演奏に現われますので音を聴いているだけでも力んだ演奏ということが分かります。

なおこれも全ての楽器共通なこととして、楽器を鳴らす、大きな音を出したいという時につい不必要な力を入れてしまい本人は大きな音を得るためにエネルギーを消費しているつもりでも、無駄な力が音を潰し、汚くし聴いている人には届かず逆効果ということが良くあります。

ですが演奏表現は効率的な音だけでは成り立ちません。時には無駄であっても力強さや、インパクトを出す為に楽器の限界を超える入力を与えることも表現の一つの手段となります。ですがそれは無意識な力みではなく、意識した力である必要があります。
脱力とは力を入れないことではなく、意識して力を制御することだと思います。


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ギター奏法 [演奏法]

ギター奏法を具体的に書くことは難しいです。何故なら楽器の構えから、右手、左手のフォーム、押弦の方法に至るまで様々な考えがあり、正解は一つではないからです。極論すれば良い演奏が実現できれば奏法は問題ではないとさえ言えますし、誰も真似できないような弾き方をする名手も少なからずいます。ですが一部の天才を除けば合理的な奏法を習得することが上達に繋がります。ギターは左手も右手にも無理な動きを求められるため、腱鞘炎やバネ指など身体を壊すリスクを抱えてます。若い時は多少の無理が出来ても、歳を取ってくると体に負担をかけない奏法を習得しないと長く続けることが出来なくなります。では身体に負担をかけない合理的な奏法とは何かと言っても実現方法は様々ですから、演奏スタイルや音の好みに応じて、それぞれの信じる方法、具体的には誰に習い、誰の奏法を取り入れるかになると思います。この先では実現方法は異なっていても共通な要点という観点で書いていくつもりです。


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消音と共鳴の制御 [演奏法]

ギターという楽器は他の楽器にない特殊性があります。それは弦の振動を意図的に止めない限り音が完全には止まらないということです。ヴァイオリンのような弓を使う、管楽器や声楽のように息を使う楽器は音を持続させるために弓を動かし続ける、息を出し続ける必要があり、音が始まり、持続し、止まるということが一連の動作にまとまっています。ピアノはハンマーが弦を叩くという点でギターに近いのですが、ピアノは鍵盤を押えてる間は音が持続し、鍵盤から指を離せば音が止まります。ですからピアノも音の始まり、終わりが押す離すという一つの動作の中で完結します。音を出すという動作と別の動作で音を止めなければならない楽器の多くは打楽器です。打楽器でも音が長く続かない楽器、例えば小太鼓、木琴、カスタネットなどは意図的に止めるというこはしていないと思いますが、音が持続する大太鼓、シンバル、ドラ、ティンパニなどは叩くという動作とは別に楽器に触り振動を止めるということで音の長さを調整しています。

音価(音の長さ)を守るというのは演奏の基本です。ギターは音が減衰するので音が持続しないということの方に意識が行ってしまいますが、持続させることと同じく止めるということも大切です。音を止めることを消音と言っていますが、消音の意味・意義を理解して演奏している人はあまり多くないのが現実です。一流のプロ奏者は消音を含めた素晴らしい演奏技術を持っていますが、プロとして活動されている人でも消音に無頓着な人も少なからずいます。ギターの教本などでも消音の必要性、技術を説明するものが殆どなく、ギター教師であっても指導しない、出来ない人もいます。実は私も独学時代は消音に無頓着でした。先生に習うようになり消音の技術を教わったことでギター演奏の見方が大きく変わりました。

消音といって誰でもしているのは曲の最後の音を右手を弦の上に被せ音を止めること、スタッカートや休符付きの短い音符で押弦した指をもう一度弦の上に乗せて止めることでしょうか。ギターの音は左手で押える音は指を離せば音は消えます。但し離し方によっては意図せずに解放弦が鳴ってしまいますので、そうならない為の工夫が必要なことがあります。一番問題なのが解放弦を弾いた後でその弦の何処かのポジションを押えるまで解放弦は鳴ったままになることです。

ギターの曲ではベース音に解放弦が使えるホ長調、ホ短調、イ長調、イ短調、6弦をDに下げたニ長調、ニ短調が圧倒的に多いです。それはこれらの調整では5弦、6弦を解放でベース音として使えることが多いので、上の声部の自由度が大きくなるからです。ですから楽譜上で全音符の6弦のミ(レ)と5弦のラの音の全音符という記譜がとても多くあります。小節線を跨ぎ6弦のミの音から5弦のラの音に変わる時に5弦を鳴らすと同時に6弦を消音するということ、逆は6弦を鳴らすと同時に5弦を消音することが求められます。最も大きな理由の和声を濁らせるからです。例えばAのコードからEのコード、イ長調のドミナントからトニカへの進行で5弦のラが鳴ったままではEの和音に含まれないラの音が混ざってしまいます。逆にEからAならばミの音はAに含まれるから良いと考えてしまうかもしれませんが、ベース音の進行がボヤけてしまうこと、最低音として記譜にない音が鳴っていると和音の音の並びが転回して作曲者の意図した音楽構造が崩れてしまいます。また楽譜に書かれた音符の長さを守るというのは他の楽器であれば当たり前のことです。

但しギターの場合には杓子定規に音価(音の長さ)を守らなければらないということではありません。典型的にはアルペジョ(分散和音)の音を全て書かれた音価で演奏するのは不自然ですし、ギターを想定していれば作曲者もそういう意図で書いていると解釈できます。他にも消音することがレガートを損なったり、不自然な印象を与えてしまうような場合は自然な減衰に任せる場合もあります。またカンパネラ奏法のように響きが重なることを想定している場合も例外となります。

ですがソルやジュリアーニといった古典的な作品や調性、和声がしっかりしている曲では消音はとても重要な要素となります。しかしいかにも止めたということが分かるようでは不自然ですから、聴いている人には意識させずに音価をコントロールするというのはとても高度な技術であり、響き、音色をコントロールするという点で奏者のセンスが問われます。

またギターの特性として共鳴音が鳴るということがあります。これは多弦楽器であればヴァイオリンでもあるいはピアノでも共鳴は発生します。ヴァイオリンも他の弦が共鳴する音とそうでない音の差はありますが、擦弦で強いエネルギーを与えていることで、共鳴の影響はギターほど顕著ではないように思います。またピアノは全ての音高の弦が張ってあるためどの音を出しても同じような比率で共鳴が発生しますが、ペダルを踏まなければ弾いていない音はダンパーフェルトで押えているため、自由に共振することはありません。ところがギターは音高によって共鳴の強さが異なります。1弦のミやラの音を出すと5弦や6弦が大きく共振して共鳴していることが分かります。ところが半音動かすと他の弦はあまり共振しないというように音によって大きな共鳴を伴う音、あまり伴わない音があります。音による共鳴の差があまり出ないようにしてしまおうと考えたのがイエペスの10弦ギターです。面白い発想だとは思いますが、私は不揃いなことも含めて6弦ギターに魅力を感じます。

共鳴音は時には邪魔になり、時には演奏効果として利用できます。利用するとはポジション移動の時に共鳴音が鳴っていることを利用してフレーズが途切れないように移動することなどです。また現代曲などでは共鳴を含めた神秘的な響き、ギターらしい演奏効果を狙った作品も沢山あります。

逆に共鳴が邪魔になる場合とはソルなどの古典的な作品の場合です。調性と和声が明確で音程感が明確なことが求められます。共鳴音には倍音が沢山含まれますので、響く心地良さはあっても音程の純度は失われます。そのため低音弦の共鳴をさせないために弦に触れておくという消音と似た技術も必要になります。
次のyoutubeでセゴビアの「魔笛による主題による変奏曲」の動画を見ると、右手の親指の側面で低音弦の消音と共鳴を押えていることが良く分かります。
https://www.youtube.com/watch?v=h7hAMYPgiqU

消音の方法は一つだけではありませんが、右手親指の側面を使うというのが最も合理的だと思いますし、多くの人が使っている方法です。ですがセゴビアのように小さな動きで行うには親指が弦に対して角度をつけずに弦に平行になっていること、手の甲が弦に近い必要があります。右手親指が弦に平行であれば6弦を消音しながら5弦の音を出すことが可能です。逆に親指に角度が付いているとこれが難しくなり、親指を回転させるように5弦を弾いてから時間差で6弦に触れる必要があります。
逆に6弦を弾くと同時に5弦を消音する時はアポヤンドで5弦を消音することが出来ます。なおアルアイレで弾いて時間差で素早く5弦に触れるということも可能です。6弦を弾く時に4弦を消音するにはアポヤンドは使えないので素早く親指を4弦に触れるようにするか、右手のi,m,aの余っている指を使う、左手で余っている指を使うなどの工夫が必要です。



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音楽表現と音楽理論 [演奏法]

良い演奏に対してなにげに音楽的という言葉を使いますが、音楽的な演奏とそうでない演奏の違いは何でしょうか。非音楽的な典型は良く耳にする電子音です。例えば歩行者信号が青の時に流れるメロディなどです。機械的に出された音は音程もリズムも寸分の狂いもなく正確ですが、心地よい音楽とは全く感じられません。それは抑揚が全くないからです。それは言葉でも同じです。自動音声の発音はイントネーションもアクセントも区切りも不自然で聞き取り難いですね。アナウンサーが原稿を読むときは流暢で聞き取りやすい言葉を話します。ですがテレビトラマなどにアナウンサーが役者として出演してセリフを話したりすると周りの役者に比べてとても不自然になる場合が多いですね。役者にしてもテレビドラマと舞台演劇ではセリフの抑揚が大きく異なります。クラシック音楽の演奏では大きなホールで生音で演奏することが多いですから、舞台役者位の抑揚、表情が求められます。ですがギターの場合は小さな空間で演奏することも多いですから、俳優が物語を朗読するような大げさではないけれど感情の起伏や情景が目に浮かぶような語りの方が近いでしょうか。
言葉に抑揚をつけることと、音楽に抑揚をつけることは近い関係にあります。言葉であれば文章の中で重要な単語を強調する、あるいは単語そのものにもアクセントやイントネーションの抑揚があります。文章であれば言葉の意味から何が大切かを理解できますが、音楽の場合は楽譜に書かれた音の並びから判断しなければなりません。よく小さな子供が「わたしの名前は山田太郎です。」と話す時に最後の「です」をやたらに強調することがあります。本来であれば「山田太郎」が強調されるのが自然です。状況によりさらには「山田」の方が「太郎」より強調されたり、その逆もあるかもしれません。
音楽の場合も「です」を強調してしまう不自然な演奏をしてしまうことが有り得ます。楽譜の景色から多くの人が良いと感じる抑揚を見つけることが音楽的な演奏に繋がります。ある程度の演奏経験を積んで行くと楽曲というのはだいたい同じようなパターンで出来ていることが分かってきます。単純には一つのフレーズは起承転結の構造になっていることが多いです。そうなると強調すべきは転の部分になります。ですが正しく転の箇所を見つける、あるいは最も重要な音を見つける、最重要な音だけでなく個々の音の微妙な抑揚を知るには和声などの音楽理論は必要になってきます。
それは例えばドミナントからトニカの解決を見つけることであったり、緊張度の高い不協和音や、倚音などの非和声音を知ることだったりします。全ては説明できませんか、つづきは少しずつ次回以降に。



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音楽理論の必要性 [演奏法]

私はアマチュアのオーケストラ奏者として活動してきた中で、ずっと専門教育を受けていないというコンプレックスを抱えてきました。コンプレックスは2つあり、一つは系統立った音楽理論を学んでいないこと、もう一つは狭義の意味でのソルフェージュ(視唱)や聴音の訓練を受けていないことです。専門教育とは音楽大学だけではなく子供の頃からピアノやヴァイオリンを習っていることも含みます。アマチュア奏者でも小さい頃からピアノやヴァイオリンを習ってきた人は優れた音感を身に付けていることが多いです。楽器を演奏する上で絶対音感が必要とは思っておりませんし、相対音感は訓練することで大人でも鍛えることは出来ます。
ギターは調弦以外に音程を作るという意識はあまり持たないかもしれませんが、オーケストラの殆どの楽器は音程は機械的に決まるものではなく、常に意識的に調整して演奏しています。実はギターも無意識に音程を狂わす弾き方をしていたり、逆に意識的に音程を変化させることも出来るのです。調弦の狂いを最小限にするという意味でもギターも演奏中に常に音程は意識している必要があります。
話がそれましたがオーケストラでは常に意識的に音程を作る必要があり、私も長年の経験から今演奏している曲の次に出す音を正しく認識することはある程度身についています。ですが今でも聴音のテストで出されるような2つの音の音程間隔を言い当てたりするのは苦手で瞬時に答えることは出来ません。
ただアマチュアの良いところはプロと違い時間の制約がないことです。今取り組んでいる曲のスコアを読み、参考音源を聴くことで少なくとも楽譜に書かれた音の関係を時間をかけて理解することが出来ます。一度理解出来れば周りの人の音や前後関係から正しい音程を認識することが可能になってきます。ですからアマチュアであっても時間をかけることで能力の不足をある程度補うことは出来ます。

もう一つの音楽理論ですが、これはアマチュアであっても説得力のある音楽表現をする上では必要な知識です。まずは最低限楽譜が読めること、そこに書かれた記号の意味、調号の意味、調性などは知った上で、音楽形式(楽式)や和声、特に機能和声の理解が必要になります。勉強してみようと和声理論の本を読んで挫折した人も多いのはないでしょうか。和声理論など作曲する上では必要だろうが演奏するのに必要なかろうと思うかもしれません。私も何度も挫折した方ですが、最低限の知識だけでも押えておくべきと思います。実際のところ理論的な知識は深い程、演奏の質も高くなるものだと思いますが、基礎的なことを知るだけでも演奏に大いに役立ちます。

さて、ここで一つ問題が生じます。ここで書きたいことは演奏者としてより良い演奏表現を行うために必要な音楽理論です。音楽も一つの学問ですから理論の専門書は山程あります。理論書は基本的に楽曲がどのような構造で成り立っているのか説明する立場で書かれています。和声を知ろうと和声学の専門書などを手にとっても難解ですし、挫折する可能性が大きいのです。それでも平易な説明の基礎的な入門書などである程度基礎的な知識は身に付けたとします。例えばある曲の和声進行を分析したとしてここはトニカ、ここはドミナント7、ここはディミニッシュとか分かるようになったとして、ではそれを踏まえてどう演奏表現に結びつけるのかという方法論を説明している書物は実は少ないです。その理由としては楽器演奏というのは芸事であり、基本は師弟関係の中で伝承される部分が大きいことがあります。ピアノにしてもヴァイオリンにしても先生に習うことなく、一流の演奏家になることはまず不可能でしょう。ですからレッスンの過程において楽譜をどう読み解き、それをどのように音楽表現に繋げるのかを学んでいるのです。
では私自身はどのように学んできたのか考えると、やはりオーケストラ活動の中でプロの指導を受けることの積み重ねで得た知識が大きいと思います。ですがそれ以外に音楽表現に関する参考書籍も読むようにしてきました。
今手元にあるものを紹介しますと
フィリップ・ファーカス プロプレーヤーの演奏技法
熊田為広 演奏のための楽曲分析法
保科洋 生きた音楽表現へのアプローチ
藤原義章 リズムはゆらぐ
などになります。
またまだ読破していませんが、和声をあらためて勉強してみようと
島岡譲の「和声と楽式のアナリーゼ」と「和声のしくみ・楽曲のしくみ」を買ってみました。

音楽は心だとか、感受性、人間性で表現されるものと言う人もいるかもしれません。理屈ではなく感じるままに演奏すれば良いと思うかもしれません。確かにポピュラー音楽の世界では楽譜も読めないという人でも素晴らしい音楽を奏でます。ですがクラシック音楽は西洋音楽の歴史の中で理屈の積み重ねで発展してきたものです。理屈を無視して演奏しても説得力のある音楽には成り難いのです。理屈というと難しそうに感じるかもしれませんが、基本は単純なことだったりしますので知っていると演奏に役立つ要点を書いてこうと思います。



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