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追悼 佐藤弘和 [ギター]

 2016年12月22日にギタリスト・作曲家の佐藤弘和さんがまだ50歳という若さで亡くなられました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
 私は昨年のアマチュアギターコンクール後に審査員だった佐藤さんにご挨拶した時以外に直接お話ししたことはありませんでした。ただその後に私がyoutubeにアップしていた「航海者たち」や佐藤さん編曲の「愛の挨拶」を見つけて頂きfacebook上で紹介して頂いたことが縁でfacebookでの友達になりました。佐藤さんは今年の夏に入院中に作曲された小品の手書きの譜面をfacebookで連日のように発表されていました。私はその譜面を演奏で答えるということをしていてオンラインレッスンのような貴重な体験をさせて頂きました。その時の演奏はそのままyoutubeに残してあります。最終的に改訂版が出されましたがリアルタイムな記録として録り直すことなく残しています。
 先日12月15日に行われた佐藤弘和作品展のコンサートは特別なものとなりました。冗談も交えながらのスピーチの中でまだ曲を書いいて行きたいという言葉に希望を感じていましたが、残念なことになってしまいました。ただこれまでに作られた数多くの楽曲は多くのギタリストに弾き続けられることでしょう。
15日のコンサートの当日に販売された新刊の曲集「青空の向こうに」の中から息子さんのためのベイビーズ・ソング「ひびき(響絆)」を今日演奏してみました。




ジャン・フランセのギター曲 [ギター曲]

バイブルという名前を付けるのはどうかと思いながら内容は悪くなさそうだったので「ギター音楽リスナーズ・バイブル」という本を買ってみました。
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著者の朝川博さんはレコード芸術や音楽の友の編集をされていた方でクラシック音楽全般に造詣が深く、アマチュアギタリストでもあるため、ギター音楽史を網羅的に分かり易く解説されています。私が知らない曲も出てきて参考になります。
特にギタリストのレパートリーとしてはあまり取り上げられないけれど、近現代のギタリストではない作曲家によるギターオリジナル作品があることを知ることが出来ました。ルーセル、イベール、ミヨー、フランセなどです。
中でもジャン・フランセはギターソロ曲だけでなく、リコーダーとのソナタそしてギター協奏曲も書いていること知りました。フランセは一般的にはあまり知られていないかもしれませんが、ホルン吹きでもある私にとっては木管五重奏曲やホルンとピアノのためのディベルティメントなどの室内楽作品で馴染みがあります。
ギターソロの曲としてはプレリュード、セレナータ、パッサカリアの3曲を残しています。この中でパッサカリアの音源を探して聴いてみたのですが、演奏時間が10分を超える作品でフランセらしいエスプリに富み、ギター曲としてはユニークで面白いと思いました。そこでこのフランセのギターソロ3曲の譜面を海外サイトで購入してみました。届くまで日数がかかると思いますが楽しみにしています。


クラスタライブを終えて [ギター]

クラスタでのソロライブが終わりました。普段のクラスタでの演奏仲間やFaceBookの友達、オケの仲間が聴きに来てくれて丁度満席となり、とても充実したライブとなりました。途中のMCが長くなり予定より時間がかかってしましたが予定曲全てとアンコール2曲を演奏させて頂きました。演奏の完成度は今の自分の実力相当で、反省点は多くありますが、一人で長時間演奏するとことで得られたことは貴重な経験となりました。終演後はお酒を飲みながらギター談義の楽しい時間で、私のバルベロ・イーホを皆に弾いてもらいこの楽器の良さも再認識できました。ご来場頂いた皆様にあらためて御礼申し上げます。
プログラムは小曲を中心にしていましたが少し欲張り過ぎて後半は疲れが出てしまいました。疲れから集中力が無くなったことによるミスも増えてしまいましたが、収穫としては疲れを感じた時に脱力を意識することが出来たことです。オケでホルンを吹く時も最後は体力勝負になることも多いので、そういう経験が役に立っていたかもしれません。この先に演奏の完成度を上げて行くにはどうしたら良いかという課題も、一曲一曲に時間をかけて丁寧に仕上げて行くしかないという単純な答えが見えて清々しい気持ちです。
今回の曲目については好きな曲、弾いたことがある曲、弾けそうな曲をピックアップして時代分けするという何となくのコンセプトで選んだものですが、拘りとしてバロック以外はギターオリジナル曲に限定したことです。定番曲であってもアルベニスやグラナドスなどの編曲物は取り上げませんでした。後付けの理由ながら20世紀前半にセゴビアが多くの作曲家に働きかけてレパートリーを拡大していた時期がギターの黄金期であったことを再認識し、ギタリストが作曲した曲を演奏し、聴く人もギタリストばかりという小さな世界での需給に陥っている現代のクラシックギター界の課題を再考することになりました。
現代の音楽業界、クラシック音楽業界の抱える問題、課題の中でさらに小さなクラシックギター業界において専門家が稼ぎを得るという切実な問題はあるとしても、セゴビアやブリームがクラシックギターの芸術的価値を高めようとした志を忘れてはいけないと思うのです。真に芸術的価値のあるクラシックギターオリジナル曲をギターに馴染みのない一般のクラシック音楽ファンに知ってもらうことを諦めてはいけないのです。
ということをアマチュアギタリストの私が言って何になるのか、何が出来るのかとは思います。ブリームはギタリストはギタリストだけで群れてはいけない、外の世界と交流せよというようなことを言っていたと思います。幸いなことに私にはアマチュアであってもトップレベルの管楽器奏者、弦楽器奏者の知人・友人が沢山います。草の根であってもそういう人脈を生かし、ギターを含む室内楽ということが私ならではの活動になるかもしれません。今後はそういう演奏活動も視野に入れて行けたらと考え始めたところです。


10月2日クラスタライブお知らせ [ギター]

日時のみお知らせしておりましたが、演奏曲目を次のように決めました。
コンセプトとしてはクラシックギターで演奏するクラシック音楽を時代的に広く年代順にとしています。最後の方はクラシックなのかという疑問もありますが、私的にはぎりぎりクラシック音楽の範疇に含めても許される曲と考えています。

第一部 バロックからロマン派にかけて
Sylvius Leopold Weiss (1687-1750) 
ヴァイス/組曲 第14番より パッサカリア
Johann Sebastian Bach (1685-1750) 
バッハ/無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番BWV1003より アンダンテ
Fernando Sor (1778-1839)
ソル/練習曲Op.35より17番「夢」、22番「月光」
Johann Kaspar Mertz (1806-1856)
メルツ/吟遊詩人の調べより マルヴィーナへ
Giuseppe Verdi (1813-1901)
Julian Arcas (1832-1882) Francisco Tarrega (1852-1909)
アルカス~タレガ/椿姫の主題による幻想曲
原曲の椿姫はヴェルディが1852年に作ったオペラということで第一部の最後にしました。

第二部 タレガからセゴビアの時代
Francisco Tarrega (1852-1909)
タレガ/ラグリマ、アデリータ
Manuel de Falla(1876-1946)
ファリャ/賛歌ドビュッシーの墓(1920)
Joaquin Turina(1882-1949)
トゥリーナ/ファンダンギーリョ
Federico Moreno Torroba(1891-1982)
トローバ/スペインの城より 松のロマンス
Alexandre Tansman(1897-1986)
タンスマン/カヴァティーナより
プレリュード、バルカローレ、ダンサ・ポンポーザ

第三部 現役ギタリストの時代
Leo Brouwer(1939-)
ブローウェル/シンプルエチュード 1,2,5番
Francis Kleynjans (1951-)
クレンジャンス/フランス風ワルツ ラ・ミラネーゼ
Alfonso Montes(1955-)
モンテス/別れのプレリユード
Maximo Diego Pujol(1957-)
プホール/5つの前奏曲より
  第2番「物寂しげな前奏曲」第3番「あなたの流儀による悲しいタンゴ」
Jorge Morel (1931-)
モレル/ダンサ ホ短調
Jose Luis Merlin (1952-)
メルリン/「想い出の組曲」より エボカシオンとホローポ

日時 2016年10月2日 19時より
場所 国分寺クラスタ
チャージ 2500円(2ドリンク付き)
ご来場の程、よろしくお願いいたします。

国分寺クラスタ

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10月2日クラスタでライブ [ギター]

取り急ぎの告知です。
10月2日(日)19時から国分寺クラスタにて単独ライブをやらせて頂くことになりました。
ライブチャージ+ドリンク券で2500円かかってしましますが、ビール、焼酎、ウィスキー、カクテル、ソフトドリンク何でも2杯ついております。
曲目等の詳細は追ってお知らせいたします。
是非、お越しください。
国分寺クラスタ

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レーモン先生のレッスン [ギター]

私の師である田口秀一先生が主催するサマーセミナーin原村に初めて参加してきました。今年はゲスト講師としてジャンマリー・レーモン先生が参加され45分間のレッスンを受けてきました。せっかくのレーモン先生ですのでレーモン先生作曲の「絆」と「水面に映る影に寄せて」を見て頂きました。まずレーモン先生の音ですが今までCDで聴いていた印象と異なり、中野潤さんの楽器から出る音は太く力強い音でした。レッスンを受けるに辺り言葉の心配がありましたが、基本は英語で英会話に堪能な人や仏語も話せる人もいたので何の問題もありませんでした。
 レッスンの内容としては私にだけではなく他の受講生に対してもおっしやっていたこととして、まず楽譜を見たらフレーズを読み取ること、フレーズを歌ってみて自然な息継ぎをするようにギターを弾く時も自然な間を取ることを強調されていました。文章にするとそれだけのことですが、レッスンにおいて手本で示される抑揚の付け方というものは体験してみて初めて実感できるものでした。絆は1楽章や2楽章もそうですが、トレモロの3楽章もフレーズの収め方、間の取り方とかなり抑揚や揺らぎを出すことを求められました。指摘されたことを演奏に反映して行くと表現が深くなることを実感出来てとても充実したレッスンを受けることが出来ました。また「水面に映る影によせて」はあまり時間がありませんでしたが、この曲を作った背景として奥様とボートに乗っていて水面に映る奥様を想って作ったとのことで曲のイメージが深まりました。
 2日目の午後に受講者発表会があり、私は「絆」を演奏しましたが、レーモン先生にはとても喜んで頂けたようです。私はこの発表会後に途中で帰宅したのですが、帰る時も沢山の褒め言葉を頂き恐縮しました。これからもレーモン先生の曲を演奏したい、また先生にお会いしたいという思いを強くしました。
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続・アマコン [ギター]

もう少しアマコンについて書いておきます。このコンクールの特徴として学生不可、他のコンクールの入賞者は参加不可という参加規定があります。ですからギター文化館のシニアコンクール入賞者や、ギター連盟のギターコンペの全国大会金賞受賞者などは参加資格が無くなります。私はギター歴は長いものの、ギターを弾く人たちとの係りを持ってこなかったのでギター界では新参者でした。ですからまずはアマコンでの入賞を目標としてその後で他のコンクールなどにも挑戦しようと計画していました。幸いなことに三年目でアマコン卒業となりました。アマコンの魅力は賞品が豪華なこともありますが、何といっても三鷹の風のホールというギター演奏に最適な素晴らしい音響のホールで演奏出来ることにあると思います。ですから順位よりも本選に残ることで8分間の演奏時間をもらえること、そして会場にいる人々に真剣に聴いていただけることに参加する意義を感じていました。順位に関しては相対的なものですからベストな演奏が出来たとしても優勝できるとは限りません。ですから今回優勝できたことはとても幸運なことだったと思っています。優勝したことでとても豪華な賞品の数々を頂けましたが、優勝者にだけに与えられる来年のゲスト演奏に特別な喜びを感じています。今年のゲスト演奏をされた増田さんの演奏はとても素晴らしいものでしたので、私も良い演奏が出来るように今からプランを練りたいと思っています。
 今年は電車とバスで会場入りして色々な方とお話ししたり、出来るだけ沢山の人の演奏を聴き、打ち上げにも参加してみて、あらためてアマチュアにとって素晴らしいコンクールだと感じました。主催されている志田先生、運営されている委員の皆様、スタッフの皆様に改めて感謝いたします。昨年までは自分の演奏に集中することを優先して、あまり交流ということは考えていませんでした。ですがこの一年の間にyoutubeに演奏をアップしたり、FaceBookで知り合いを増やしたりしてきて、ギターを介して人と係ることの大切さを感じています。今までメインの音楽活動だったオーケストラでは演奏する側に100人の仲間や指揮者やトレーナーがいてそこで一つの社会が成立していました。コンサートのお客様としてはメンバーの知人友人が多いとしても大ホールで1000人を超えるお客様の前で演奏することと、小さな会場でギターを演奏することは根本的な違いがあります。基本的にアマチュアとしてギターの演奏活動をしていく為には演奏者であると同時に聴衆である必要があります。自分の演奏を聴いてもらう為には人の演奏を聴くこと、色々な場に積極的に参加して多くの人との交流を深めることが必要です。そういうことが分かるまでこの三年という時間が必要だったように思います。これからはプレーヤーとしての技術や音楽を深めることと、様々な場に出て行って人との繋がりも深めていくことの両面を大切にして行こうと思います。
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全日本アマチュアギターコンクール [ギター]

 いつもは8月末に三鷹で行われる全日本アマチュアギターコンクールですが、今年は8月13日に開催されました。3回目の挑戦でしたが幸運にも第1位という最高の結果を得られました。最終予選落ち、次席、1位と成績を伸ばすことが出来たのですが、この3年を振り返ってみます。
 まず初挑戦は2014年の第15回アマコンでした。2013年の3月から田口先生のレッスンを受けるようになって1年過ぎてのことです。この時の予選課題曲が佐藤弘和さんの「素朴な歌」でした。この年の5月にボッテーリの新作を購入してのことでしたが、初挑戦で雰囲気も流れも分かっていませんでしたのでガチガチに緊張して手が震え満足な演奏は出来ませんでした。この経験から本番の緊張下でも安定した演奏が出来るように脱力と指の動きを最小にすることを重点にレッスンをして頂くようになりました。この時の本選の演奏を聴いてみて1位と2位の人はとても高度な技術を持って素晴らしい演奏をされましたが、本選出場者の平均レベルとしては同じアマチュアとして恐れる程ではないとも実感しました。 
 その後の一年間のレッスンで技術的にも上達できたことに加えて、対策としてコンクールの曲を人前で演奏する回数を増やしたことで2015年の第16回アマコンでは本選に残ることが出来ました。この時の予選課題曲はタレガのワルツで本選自由曲はジャン=マリー・レーモンの絆でした。絆を選んだことは上位入賞を狙うには不利だったかもしれませんが、長期間取り組む曲として思い入れを持って取り組める曲であること、この曲を多くの人に知ってもらいたいということからの選曲でした。結果としては次席(4位)でしたが多くの人に強い印象を持って頂けたことで自分としてはとても満足でした。ただ審査員の先生方とお話しさせて頂いた反省も踏まえ、次回はコンクール向きの選曲をして挑戦しようと決意しました。
 それで今年はコンクール向きな曲として「椿姫の主題による幻想曲」を選びました。なお2回目までは出来るだけ周りを聴かないようにということで家が近いこともあり、車で移動して午前中に行われる演奏順の抽選の後で家に帰り、自分の出番ぎりぎりに会場に戻るということをしていました。今年は気持ちに余裕も出来き、また参加者にも顔なじみの人が増えたこともあり、電車で出かけました。ところが予選演奏順が48人中の48番目ということで、とても待ち時間が長いことになってしまいました。そのため16人で休憩が入るということで2回目の休憩前の32人まで客席で演奏を聴いていました。控え室で練習しても疲れますが、客席で聴いているだけでも疲れてしました。
 今年の課題曲はソルのOp31-10でしたが、昨年の予選よりも緊張が大きかったかもしれません。思い通りの演奏は出来なかったものの大きなミスなく行けたと思った最後の最後でミスをしてしまい、今年は予選落ちを覚悟しました。後で審査員の予選の講評を見ると最後のミス以外の部分で評価頂けたようで、本選に残ることが出来ました。ですが自分としてはあの予選の演奏には少し悔いが残ります。
 本選は緊張感の中でもある程度自分の表現が出来たと思います。ですが後半に疲れもあり集中力が途切れてミスが重なったことでどう評価されるかは微妙だと思っていました。10人中の5番目の演奏ということで後半5人の演奏は客席で聴くことが出来ましたが、皆さん良い演奏をされていましたし、私よりも前に演奏された山口さんの演奏が良かったとの会場内の声も聞こえてきました。審査発表はドギドキでしたが、良かったと思っていた久保田さんが特別賞、杉本さんが3位ということで2位で呼ばれるのか選外かと思っていたところ、山口さんが2位とのことで、あれっと思っていたらまさかの1位という驚きでした。ミスした部分よりも音楽表現を評価して頂けたようでありがたいことです。ただ自分としてはスケールや早い動きの安定という面で技術的な不足を感じており、評価頂けたことはありがたく感謝しつつ、反省点は今後の技術的な課題としていきます。なお2位の山口さんとは僅差だったとのことで得られた結果は運に恵まれたものと思っています。その一方で優勝できたことは田口先生のご指導あってのこと、またこの一年でFaceBookなどで知り合った沢山の友達や、クラスタの仲間達の声援のお蔭と感謝しています。一年後のゲスト演奏で恥ずかしくない演奏が出来るようにこれからも頑張っていきます。
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動画の音質 [ギター]

 ギタリスト、作曲家の佐藤弘和さんが入院中に病室で作曲した小品の譜面をFaceBook上で発表するというユニークな試みが行われていました。最初は7月10日に曲を書いたけれど音が出せないから誰か演奏をネットにアップして音を確認させてということから始まりました。それに私も含めプロ、アマの複数の人が反応したわけですが、それが連日に渡り12日間続きました。その後も間隔を開けて昨日退院されるまで全17曲で完結となりました。
youtubeの私の演奏が下記になります。


 また日頃、私が参加しているFaceBookのクラシックギター演奏愛好会グループでも演奏動画をネットで公開するということをしています。先日、その愛好会のプチ発表会という集まりがあり、普段はネット上での付き合いのギター仲間が実際に集まり演奏を披露しました。実際に生で演奏を聴いてみると普段ネット動画で聴いている音の印象よりも皆さん良い音を出されています。今ではスマホで誰でも気軽に動画撮影をすることが出来るのですが、音質という点では機材の差が大きく出てしまいます。
 録音のみのICレコーダーでも会議用途のものと音楽用途のものでは違いがあります。まずはマイクの違いというものも大きいのですが、録音レベルの決め方、音声記録フォーマットの違いも大きく影響します。お手軽な録音機あるいはビデオカメラの音声というのは録音レベルはオートになっていて、小さい音は増幅し、大きな音は音量を押えて均一に聞き取り易い音量になるように自動的に調整されてしまいます。これでは音の強弱を表現したい楽器演奏には不向きです。また音声の記録もビットレートの低い圧縮フォーマットになっているので高音質は望めません。従って演奏を録音する為には最低限、録音レベルをマニュアルで設定出来ること、記録フォーマットとして非圧縮のWAVあるいは圧縮フォーマットでも高ピットレートで高音質の設定が可能であることが必須となります。
 そもそもyoutubeなどに自分の演奏をアップロードしたいと考える人は音がメインであり、画にはそれほど拘りを持たない人が殆どでしょう。どれほど高画質な動画であっても音質が悪いことは演奏者には許しがたいことなはずです。そういう用途を意図した録音機能をメインにオマケとして録画機能が付いているという機材があります。現役モデルとしてはSONYのHDR-MV1やZOOMのQ4Nなどが該当します。これらは狭いスタジオでも全体が撮れるように広角で単焦点の簡易なカメラといわゆるハイレゾまで対応した高音質をうたった録音機能が付いています。私はZOOMの旧機種であるQ2HDを使っているのですが、youtubeに公開するには十分な性能・機能を有しています。
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 私がyoutubeに公開している動画はQ2HDの設定として画質は1280x720(30f/s)、音質はPCM(44.1KHz 16bit)としています。それを付属の編集ソフトで前後の不要部分のカットのみを行い、音のエフェクト処理は一切していないものをyoutubeにアップロードしています。もちろんyoutube側で画も音も加工されてしまっていて、音も圧縮されていると思われますがyoutube音源としては十分な音質を確保出来ていると思います。
 先日、深夜にyoutubeに繋がり難いことがあり、同じ品質の動画を試しにFaceBookの動画として投稿してみたのですが、FaceBook側の処理で音質が著しく悪化して聴くに堪えないものだったので速攻で削除しました。スマホで簡易に撮った演奏をFaceBookにアップした時は元の音質が悪いことをは別にしてそれ程の劣化は感じませんでしたので、WAV音源だったために逆に低ビットレートにエンコードされてしまったのかもしれません。
 なお話はそれますが演奏を公開する場合に注意しなければならないのは著作権です。ソルやタレガなど著作権フリーの作品であれば何処で公開しても問題はありませんが、著作権保護対象の作品を公開するにはそれなりの注意が必要となります。所謂動画投稿サイトであるyoutubeやニコニコ動画などはJASRACと包括契約と結んでおり、著作物利用に関する手続き、費用は全てサイト側で処理してくれています。FaceBookは著作権の面倒は見てくれませんので、youtubeにアップロードした動画をFaceBookにリンクすると良いでしょう。




編曲と調性 [ギター曲]

しばらく更新が止まっていました。

他の楽器のために作曲された曲を編曲してギターで演奏することは良くあります。アルベニスやグラナドスなどのスペインの作曲家によるピアノ曲はギターで演奏される機会の方が多いですし、ギター奏者は当たり前にギター曲だと思っている人も多いでしょう。またオリジナルの演奏を聴いたことが無いという人も多いのではないでしょうか。他にもタレガがクラシックの名曲を沢山編曲していたります。こういう編曲では当然のようにギターで演奏しやすい調性に移調しています。バッハの無伴奏チェロ組曲も移調されることが多いです。逆に移調せずに演奏出来るものはバッハの無伴奏バイオリン曲だったりします。

基本的にギターはフラット系の調性が苦手です。その理由は簡単なことでフラット一つのヘ長調はシにフラットが付きますがシは2弦の解放弦です。変ロ長調は1弦、2弦、6弦にフラットが付き、変ホ長調は1弦と2弦と5弦と6弦の解放にフラットが付きます。ということでとことんフラット系はギターには不向きです。ですから基本的に原曲がフラット系の調性の場合はシャープ系に移調してしまいます。カポタストを使うという方法もありますがカポタストは独特な音色がありますのでギター本来の音色とは異なってきます。

私は絶対音感はありませが、作曲家が選んだ調性というものは尊重すべきと思っています。バロックや古典の時代はピッチが低かったということから調性の性格って何という人もいますが、その時代から調性の性格というものは意識されてきました。ピアノでは平均律ではない調律方法により調性毎に主要三和音の響きが違うという話もありますし、弦楽器ならポジション毎の共鳴や音色の差があり、管楽器なら運指からくる音色の差もあります。

上に書きましたがギターで当たり前に演奏するシャコンヌはオクターブ低くなるものの移調せずに演奏出来ます。私は以前にプロのホルンアンサンブルがホルンの合奏でシャコンヌを演奏するのを聴いたことがありますが、その時はニ短調のシャコンヌをト短調で演奏していて、演奏の上手い下手と関係なく調性の違和感からまともに聴くことが出来ませんでした。アルベニスやグラナドスの曲も多くはフラット系で、原調を無視してギター曲として演奏することに抵抗を感じます。編曲はレパートリー拡大に必要なことだとしても、自分で演奏できる曲に限りがあるならギターの為に書かれたオリジナルを優先したいと考える所以です。