So-net無料ブログ作成
検索選択

音色とノイズ [雑談]

ピアノの音色が奏者によって異なるのは何故かということが長年の疑問でした。というのもピアノというのは構造上はハンマーが弦の上に落ちることで音を出しており、音の大きさはハンマーが持ち上げられる高さで決まるものだからです。ですから鍵盤を押すという行為はハンマーを何処まで持ち上げるかという間接的なものであり、タッチが異なっても音はハンマーの落下によるものなので強弱以外に人の操作は影響しないというのが原理的な構造です。昔調べた範囲では奏者による音色の違いというのは主にペダル操作と鍵盤を押していることによる共鳴音のコントロールによるものだという理解でした。最近になってネットで検索して見つけた説明では弦の振動以外のノイズ成分が強く影響しているというもので、成程と思いました。そこでも勿論それ以外の要素として微妙な強弱、多声部のバランスなどの音楽表現に係る要素による影響も書かれているのすが、ノイズが人が感じる音色に大きく影響しているというのは興味深いものでした。ノイズというのは鍵盤を叩くと鍵盤そのものが底に当る音が出ます。ピアノ演奏を聴いていると音程以外にカタカタ、コトコトという音が鳴っています。弦楽器や管楽器などでも音色の印象は発音が大きく影響すると言われています。ですからピアノのハンマーが弦を叩いて出る純粋な弦の振動音に差は無いとしても奏者の鍵盤へのタッチが生み出す様々な雑音成分が発音時に同時に出ておりそれが音色の違いになっているということのようです。
ギターの場合は指先が音色をコントロールしているという感覚が強いのでノイズ=悪であり、ノイズが少ない方が良いというのがクラシックの正統的な考えになりますが、フラメンコやジャズなどではノイズも音色の構成要素と捉えています。要は程度問題ですがノイズも含めて音楽表現と考えると表現の幅が広がるかもしれません。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

アクイーラ [弦]

アクイーラ(Aquila)のペルラ(Perla)とアンブラ(Ambra)を試してみての感想です。

1) ギター:ボッテーリ 弦:ペルラ(Perla)ハードテンション
ペルラは高音弦は植物性の原料を用いたバイオナイロンで低音弦はナイルガット(人工ガット)を芯線とする銀メッキ銅線の巻弦です。バイオナイロンの高音弦は反応が良く普通のナイロンのように3弦の音が鈍くなることもなくバランスが良いです。また低音弦も金属的な響きが少なく落ち着いた音色なので高音弦との音色、音量のバンラスが取れています。音色としては艶消しなモノトーンという印象ですが、落ち着いた音色で悪くありません。ボッテーリの響きのコントロールの難しさが緩和されて色彩感は減るものの、まだ新しい楽器から枯れた楽器の音が感じられます。全体に好印象で常用してみようかと考えています。

2) ギター:尾野薫 弦:アンブラ(Ambra)ノーマルテンション
シルク芯線の巻弦を意識したという低音弦はペルラよりもさらに落ち着いた響きでやや違和感があります。またナイルガットの高音はペルラのバイオナイロンと見た目は区別がつきませんが音色は金属的な響きが加わります。気になったのは1弦の精度が悪く、ビレやすいノイジーな音で、逆に張り直してみたら少し改善されたことです。とりあえず使用に耐えないレベルではありませんが、バラ売りされておらずセット弦しかないこと、アンブラは他よりも価格が高いことを考えると不安が残ります。また楽器の重量がある尾野ギターとは相性が悪いかもしれません。全体の音色の印象は悪くはないのですが、鳴りが悪い印象があります。もう少し軽量で反応の良い楽器なら相性が良いかもしれません。ですがペルラが好印象なこともあり、尾野にもペルラを試してみたいところです。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

マルセロ・バルベロ・イーホ2 [ギター]

メンテに1週間程かかると言われたバルベロ・イーホですが結果的には2日後の夕方には受け取ることが出来ました。やはりブレイシングが剥がれかけていたとのことで修理対応して頂きました。店頭で弾いた時や、受け取ったその日にクラスタで弾いた時は分からなかったのですが、家に戻り静かな部屋で弾いてみると5弦の解放を弾くとビーンというノイズが出ていることに気づきました。色々原因を調べてみて糸巻きがノイズの原因のようです。10年以上経過したフステーロということで不具合が出ても仕方がありません。見た目は楽器に合っているのでそのまま使いたかったのですが、糸巻きの不具合はストレスになります。また以前にも尾野ギターの糸巻きをスローンからロジャースに交換した時に巻き具合の性能だけでなく、音質にも良い影響があることが分かっていましたので、交換した方がすっきりすると決断しました。ボッテーリは最初からロジャースで尾野は中古のリフレッシュ品のロジャースということでロジャースには全幅の信頼があります。まず壊れる心配は不要ですし、例え不具合が生じても修理可能という点も安心です。それで今回も糸巻きの在庫豊富なfanaに行ってきました。まずは尾野と同様にリフレッシュ品のロジャースが無いか聞いてみたところ、標準的なロジャースデザインのものなら有るとのことです。ですがバルベロ・イーホはヘッドのサイズが小さく取り付け可能なデザインが限られるのでリーズナブルなリフレッシュで合うものはありませんでした。そこで新品の中から合うものを探しました。いわゆるハウザータイプの糸巻きなら大きさは問題ないのですが、スペイン伝統の楽器にハウザー系は取り付けたくありません。全長が短い物の候補としてロジャースのサントスモデル、彫の無いプレーンタイプ、アレッシーのハウザー系ではないもの、バルジャックのハウザー系ではないものなどを実際に楽器に付けてみて比較しました。見た目としてこれ程合うものは無いこと、後で後悔したくないこともあり、サントスモデルにしました。サントスはバルベロ・イーホの源流ですから、最高の組み合わせです。
13319712_278819212470974_3262471536962673145_n.jpg

交換後は当然ながらノイズは無くなりました。音もよりクリアになったと思います。他にfanaで言われたのはナットの溝の切り方が良くないので作り変えるとさらに音が良くなるということと、サドルも点接触になるように角度をつけた方が良いということで、とりあえず弦高が変わらない範囲で調整のみしてもらいました。ネックはやや順ぞりで弦高は標準より若干低めですが低すぎることはないのでとりあえずこのままにしていますが、もう少し上げた方が音に余裕が出るかもしれません。ですのでまたしばらくしたらナットとサドルは一組作ってもらうことも考えています。ナットやサドルはオリジナルさえ残しておけば気楽に試せるのが良いところです。
まだ使い始めたばかりで楽器の評価は難しいのですが、弾いていて気持ちが良い楽器です。なおギターを弾かない家内の感想は普通のギターの音がする、ボッテーリの方が良いというものです。確かにボッテーリには分かり易い音量感や色合いがあるのでこういう感想も肯けます。楽器としての表現力はボッテーリの方がはるかに高いと思います。ですがギターの音として引き締まって張りがあり、明瞭でピュアな音がすること、反応が良くタッチした後で弦の振動が最初に駒に当る時のコツという感触がなんとも心地よいのです。これはギターを弾かないと分からな感覚ですね。また低音の張りのある音には芯があり音程感がとてもしっかりしています。その為、和音を弾いた時にバランス良く響いてくれます。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

マルセロ・バルベロ・イーホ [ギター]

商談成立しましたので公表します。マルセロ・バルベロ・イーホのオリジナルモデル2002を購入してしまいました。当初想定していた夏のボーナスで買える範囲という予算を大きく超えてしまいましたが、偶然の出会いで何かの縁と決断しました。というのもこの楽器の情報がネット上に無く、店頭で偶然見つけたからです。後で分かったのですが単に手違いで一度登録したデータを削除してしまったということらしいです。それであまり目立たずに店頭に飾られていたようなのです。それで店頭で発見した時にオォーと思い、弾かせてもらってまたまたオォーとなった訳です。
マルセロ・バルベロ・イーホについては説明は不用だと思いますが、流通している楽器はパラカサ・アルカンヘル、マルセロ・バルベロ・イーホのオリジナルモデル、父であるマルセロ・バルベロのコピーモデルがあります。今回、購入したのはオリジナルモデルですのでバルベロ・イーホ自身の思いが一番反映されている物かもしれません。また2005年1月に61才という若さで亡くなっていますので2002年作は円熟期の作品でもあります。オリジナルモデルの糸巻きはフステロ製ですがプレートが真四角な独特なデザインで味わいがあります。
barbero.jpg

なお今日試奏するために昨日の時点でハナバッハシルバー200ミディアムハイ+オーガスチン青に張り替えておいてもらいました。このセットは普段、私がボッテーリで使っている弦ですが、偶然にもマルセロ・バルベロ・イーホを使っている渋谷環さんと同じセットです。この組み合わせで特に問題はなさそうでしたが、音色としてテンションを下げた方が良い可能性もあり、今後いろいろ試すつもりです。
なお弾いて異常は感じなかったのですが、ブレイジングが剥がれている疑いがあるとのことでメンテナンス後に受け取ることになり、今日は写真を撮って帰ってきました。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

スパニッシュギター [ギター]

私の使っている楽器はボッテーリも尾野薫もハウザーモデルです。自分自身の嗜好としてイギリス、ドイツ、イタリアなどでトーレス、ハウザーを基本とする製作家に着目してきました。購入可能な現実的な選択肢として興味を持ってきたのはゲヴィン・アラム、ブライアン・コーエン、サイモン・アンブリッジ、フリッツ・オベール、ゲルハルト・オルディゲスなどです。価格的に買えない憧れの楽器としてはハウザー1世、2世、ホセ・ロマニリョスを理想としてきました。その流れでロマニリョスを師としハウザーモデルを製作しているエンリコ・ボッテーリにたどり着いたわけです。
ボッテーリを入手してからもハウザー3世やオベールなどを店頭で試奏させてもらうことがありましたが、ボッテーリに替えて使いたいと思うことはありませんでした。この先もボッテーリをメインの楽器として大切に使っていこうという気持ちに変化はないのですが、今まであまり興味を向けてこなかった王道のスパニッシュギターも気になるようになってきました。ボッテーリを買う前に良い楽器を探していた時にアントニオ・マリン・モンテロは何本も試してきましたが、マドリッドの楽器は候補としては考えていませんでした。何故ならまずラミレス3世の音が好みではないこと、ラミレス工房から独立したベルナベ等も試して好みではないと感じていたからです。
なおフレタはとても良い楽器だと思いますが価格面で候補とはなりえません。そしてもし良いフレタを買う資金があるなら迷うことなくエルナンデス・イ・アグアドを買います。少し前にアグアドを試奏させてもらったこと、ジョンのCDをまとめて聴いてみてアグアドの良さを再認識したことからアグアドへの強い憧れが生じています。またつい最近ですがヘスス・ベレサール・ガルシアを試奏させてもらったのですがその音色に魅了されました。ベレサールの感触、響きのイメージはまだ残っているのですがアグアドやベレサールのような銘器は脱力した良いタッチを要求されるので自分の楽器を弾く時にも良い影響が残ります。ですからたとえ買えないとしても良い楽器に触れさせてもらう機会があるなら積極的に試すべきと思いました。
ではアグアド的な楽器として現実的な候補があるかですが、難しいところです。アグアドに関わった人としてマルセリーノ・ロペスがいますがロペスのアグアドモデルはボディも小ぶりで指向するところが少し違うようです。ペドロ・コントレラス・バルブエナもアグアド工房と関わりがあり、アグアドモデルを作っています。ラミレス工房で修業してPCマークとして知られていますが独立してからはラミレスとは異なる路線で良い楽器を作っていたようです。なお初代は2007年に亡くなっていますのでそれ以降のペドロ・バルブエナは息子の作品です。

忘れてならないもう一つの系譜としてサントス・エルナンデス > バルベロ1世 > アルカンヘルがあります。サントス・エルナンデスは私の師匠の愛器ですからレッスンで毎回その素晴らしい音を聴いています。ただ希少なバルベロ1世の音は意識して聴いたことはありませんし、アルカンヘルが良いと思える経験も今のところありません。ですがこの系譜で良い物があるのではないかという興味を持っているところです。
アルカンヘルは現実的な価格ではありませんので、機会があれば試してみたいと思っているのがバルベロ・イーホです。バルベロ・イーホが亡くなり、アルカンヘルが引退して唯一の後継はカセレスというような記述も見られますが、カセレスで良いと思う個体に出会ったことは今のところなく、また世間的にも微妙な評価かもしれません。ただ良い個体があるかもしれず現役製作家でもありますので要チェックと考えています。
最近この系譜を調べていてアルカンヘル工房自体はスイス人であるレオナルド・プラットナーが引き継いでいるということを知りました。プラットナーはまだ楽器製作を始めて10年程のようです。日本にも何本か入ってきていて今も2015年製の楽器が店頭で売られています。その楽器を試奏させてもらったのですが、ややこじんまりした印象ながら音は癖が無く素直でした。アルカンヘルから引き継いだ良材を使っていて、ペグもアレッシーでしたし価格を考えると悪くない楽器でした。

これを書いてからまた楽器店巡りをしてきました。
ある方の遺品であるエルナンデス・イ・アグアドも触らせて頂きました。長年プロが実用として大切に弾き込んだ楽器からは極上の音色が醸し出されます。これはとても良いと思うマリンの中古にも出会いました。また今までのイメージを変えてくれる良いベルナベもありました。また90年代のとても良いケヴィン・アラムもあり、程よく枯れて状態も良いこれらの楽器が二桁の売値で出ており私的には全てお買い得に思いました。
またパラカサ・アルカンヘルのバルベロ・イーホを2本(70年代と90年代)試すことが出来ました。先日別の90年代も弾いており共通する特徴として柔らかい粘りがあり、私的な好みとは少し違う印象を受けました。むしろ試奏した中では先代のバルブエナに良い印象を持ちました。ただ価格的には上記のマリン、ベルナベの方に分があるかなどど物欲が刺激されたところで、元々あるような無いような予算をはるかに超えてしまうけれど、これしかないと琴線に触れる楽器に出会ってしまいました。アグアドやベレサールのように全く手が出ない金額ではなく無理すればと思ってしまうところが悩みどころです。本気で悩んでいるので物が何かは内緒です。



nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

バロックの演奏法 [演奏法]

現代ギターの出版物で気になっていた本「正しい楽譜の読み方」を楽器屋さんに行ったついでに購入してきましたが、とても役立つ良書でした。

DSCN1297.JPG

副題に「バッハからシューベルトまで」とありますが、主にバロックの楽譜解釈の内容です。テンポの決め方、舞曲の様式、装飾の入れ方等、今まで知らなかったこと、知りたかったことが書かれていました。2008年から2009年の現代ギターに連載されたもののまとめとのことですので、読んでいる方も多いかもしれませんが、バロックを演奏する機会も多いギタリストにはお薦めできます。



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

やっぱりジョンが好き [雑談]

私がギターを始めたのが1974年で、最初に聴いたレコードは親父が持っていたセゴビアの2枚組のLPでした。その後で親父が買って来てくれたのがCBSソニー100選かなにかに含まれているジョンの名曲集のLPです。アルハンブラはセゴビアの方が良いななど思いながら、端正なジョンの演奏に引き込まれました。ギターに熱中していた中学、高校時代に良く聴いていたのはジョン、ブリーム、イエペスです。

少し話がそれますが1976年3月に放映されたNHKの銀河テレビ小説「駱駝の夢」というドラマのテーマ曲がギター版のシャコンヌでした。何故それがシャコンヌだと分かったのかは覚えていないのですが、テレビから流れるシャコンヌに強烈な印象を覚えたことは確かです。テレビが先かレコードが先かは曖昧ですがイエペスのアランフェス+ある貴紳+シャコンヌというLPがあり、このイエペスのシャコンヌは何度も聴いていました。イエペスは10弦の音や音楽の流れが機械的であまり好きではなかったのですが、多分6弦で弾いているであろうこのLPと10弦の演奏ではヴィラ=ロボスの12の練習曲のLPが愛聴盤でした。

最初に聴いたブリームは覚えていないのですが、ブリームが多用するスルポンティチェロの固く細い音が好きではなく、当時この3人の中では圧倒的にジョンが好きでした。ジョンに関してはバレンボイムとのアランフェス、ヴィラロボスの5つの前奏曲、バッハのリュート作品集など、普通に町のレコード店で買える国内版のLPを購入していました。バッハはまとめてリュート作品を聴くというのが多分このジョンの2枚組が最初で、この演奏が刷り込まれています。

一浪して大学に入ったのが1981年でその後はオーケストラ活動に熱中していたので、その後に発売されたギターのレコード、CDは殆ど聴くことはありませんでした。先に感想を書いたように録音物として聴くジョンの演奏はデジタル録音になる1980年以降に音が大きく変わったと感じています。

その後の90年代になってまたギター熱が再発してギターのCDを買うことも増えたのですが、90年代は福田進一さんが次々とCDを出していて新しいレパートリーと福田さんの演奏が魅力で結構買っています。特に好きだったのがピアソラの5つの小品、コユンババ、「プラテーロとわたし」などです。
ジョンの80年代以降のCDも何枚か買っていましたし、その頃はギターの音に対するイメージが今ほど明確ではなかったので、あまり違和感はなく聴いていましたし、知らない曲を聴くということを楽しみにしていたように思います。その頃にジョンの録音で良く聴いていたものは武満作品集やアッシャーワルツ、ジョンゴあるいはブローウェルの黒のデカメロンなどです。
今回購入したボックスセットで唯一のDVDザ・セビーリャ・コンサートは発売当時にLDを購入していました。その頃はジョンが世界最高のギタリストと思っていましたし、LDのドキュメンタリーを見てスモールマンのギターも新しい構造に素直に感心していました。95年の久々の来日は聴きに行きPAを使っているにしてもCDと変わらない完成度の演奏に感激しました。その後の来日でアランフェスと自作のエオリアン組曲を演奏するのも横浜まで聴きに行き生演奏でアランフェスを完璧に弾けるのはジョンしかいないと感激したものです。

近年になりギターの音の違い、伝統的な名器の音の良さを知るようになり、ギター演奏の聴き方も変わってきました。音という面では80年以降のジョンの音、特にスモールマンを使うようになってからは音そのものには魅力を感じなくなりました。ですが音楽性に関しては若い頃から一貫した完成度を維持しており、やはり唯一無にのギタリストであると思います。今回、今まで聴いていない音源を含め、60年代、70年代の録音を聴いてみて、はやり自分はジョンの演奏が好きなのだと再確認しました。

下記はyoutubeにあるBBCのドキュメンタリーで、SKYの演奏も含め、様々な時代のジョンの演奏を見ることが出来ます。貴重なのはギター教師であったジョンの父親のレッスン風景があるのですが、無駄のない演奏スタイルがジョンそのものであり、ジョンの演奏技術や音楽の基礎は父親から学んだ時点で完成していたのだと想像できます。また色々な時代の演奏シーンを見るとアグアドを使っていた頃の演奏が最も魅力的であると再確認できます。




nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

ジョン・ウィリアムスCDボックス2 [雑談]

ジョンのCD雑感の続きです。LPのリリース順ではなく録音順に見てみると65年12月のオーマンディとのアランフェスの後はしばらく空いて1967年の7月にグローブス/イギリス室内管との「ある貴紳のための幻想曲」とドッジソンの協奏曲1番、同時期にヴァイオン、ヴィオラ、チェロとの室内楽としてハイドン、パガニーニの室内楽を収録しています。また68年にはジュリアーニとヴィヴァルディの協奏曲と合わせ物が続きます。「ある貴紳の」やジュリアーニの協奏曲は言うまでもなく素晴らしい名演です。ギターソロによる録音は1969年のスペイン音楽集まで間が空いています。このスペイン音楽集は国内版のCBSソニー名盤シリーズのギター名曲集に含まれていた曲が多く、10代の頃に耳馴染んでたジョンの音そのものです。改めて聴いてみると凄いとしか言いようがありません。録音やマスタリングによる音作りという一面はあるとしても、アグアドを使っているらしいジョンの音は硬質で研ぎ澄まされ低音も高音も反応良く鳴りきった鮮烈なものですが、決して破綻することなく気品を保っています。ジョン自身の編曲によるグラナドスの「詩的ワルツ集」など信じられない程に早いテンポでありながら、決して崩れることなく音楽的に表現されています。このCDに含まれる全ての演奏が理想的な名演であり、ジョンが残した録音の中でもベストと言って良い名盤だと思います。
70年代になるとブリームとの2重奏やバレンボイムとのアランフェス、ヴィラロボスの協奏曲、ポンセやブローウェルの協奏曲など多様な録音が続きます。バレンボイムとのアランフェスはオーマンディ版と優劣つけ難い名演だと思います。70年代中頃から杉のフレタを使っているようですが、70年代の録音を聴く限りはジョンらしい切れ味の良い音を聴くことが出来ます。80年のアルベニス作品集からデジタル録音になっているようですが、このCDから音の印象が一変します。ホールトーンを意識した録音セッティングなのかもしれませんが音に芯がなく低音はボケて高音も味気ない音に感じます。杉のフレタを使うようになって魅力が無くなったという人がいますが、私はデジタル録音になって魅力が無くなったように感じます。全58枚のCDの丁度29枚までが60年代、70年代の録音であり、独奏曲、協奏曲、室内楽とこの時代の膨大な録音を聴けるだけでも全集を買う価値は十分過ぎる程あると思います。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

ジョン・ウィリアムスCDボックス1 [雑談]

ジョンのCDの中で初期の物についての雑感です。
このCDボックスはコロンビア(CBSソニー)により録音されたものになりますが、ジョンはこれ以前にウェストミンスターにレコードを残しています。コロンビア第一弾は1964年にリリースされた「コロンビア・レコード・プレゼンツ・ジョン・ウィリアムス」です。このレコードの録音は1964年5月14日から20日にかけて行われています。ですが1965年リリースの第2弾「超絶技巧ギター作品集」も実は1964年5月21日22日という同時期の収録です。さらには1967年リリースの第4弾「超絶技巧ギター作品集続編」も1964年10月に収録されており、初期のソロ3枚のLP全て1964年にニューヨークのコロンビアスタジオにて行われたものになります。またさらに驚くことに有名なオーマンディとのアランフェスは1965年12月14日に収録されていますが、その直前の1965年11月15日、17日そして12月11日に収録されたものが1969年に第7弾「ギターのための超絶技巧変奏曲集」としてリリースされています。ですので1964年、65年の2年間にLP5枚分の録音を行っているのです。またアランフェスとテデスコの2曲の協奏曲を1日だけでレコーディングしていることになります。さらに詳しく書けばアランフェスのレコーディング日の3日前にパガニーニのカプリス24番、ジュリアーニのヘンデルの主題による変奏曲、ソルの魔笛を一日でレコーディングしています。ジョンは1941年生まれですのでまだ20代前半の頃になりますが、技術的にも音楽的にも既に完成していますし、短期間にこれだけの曲目を楽々とこなす余裕を持っていることに驚きます。後に再録している曲もあるのですがこの初期の演奏は切れ味鋭く瑞々しく録音状態を除けば後の物よりも魅力的な演奏ですらあります。今更ながらセゴビアが絶賛した少年期、青年期のジョンの演奏の凄さをこれらの録音からうかがい知ることができます。

録音状態と書きましたが同時期に収録された第一弾、第二弾を聴くと曲毎に録音品質が異なります。当然この時代はアナログの磁気テープによる録音ですから、年月によりマスターテープの劣化もあるものと考えられます。アナログLPの時代でも世界中で組み合わせを変えてレコードを発売すればマスターテープは何度も使用されているでしょうし、CDの時代になってデジタル変換された時期も異なるのかもしれません。印象としては何度も使われたであろう有名曲程音の劣化が著しいです。CDの1枚目はバッハのリュート組曲4番から始まりますが、これはとてもクリアで良い音で、最初に聴いた時は音質の良さに驚き、リマスタリングの成果かと思いました。ところが続くセビリアではまるでキズと汚れだらけのLPレコードを聴いているようなノイズと歪みがあり、演奏が素晴らしいだけに残念な音質です。もしかしたら保存状態の良い初期版のLPがあれば素晴らしい音で聴けるのかもしれません。曲によっては音質が悪い物があるとはいえ、松のフレタを使っていると思われる初期の録音群は理想的なギターの音であり、ギター音楽に留まらない普遍的なクラシック音楽の演奏スタイルに基づく知的な演奏は最上と言えます。



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

オーディオ [雑談]

ジョン・ウィリアムスのCDの感想をと考えているのですが、CDの印象というのは再生環境によって大きく変わってきます。また録音物は加工された音であることも意識しておく必要もあります。私はオーディオマニアではありませんがまずは再生環境について書いておこうと思います。

自宅オーディオは入門機ベースでアンプはONKYOのA-973、CDプレーヤーはマランツのCD6004、スピーカーはVictorのSX-500DOLCEという構成です。楽器練習用の防音室に置いているので音量は気にせずに聴けますが、実際のところ、これで落ち着いて音楽鑑賞をするということは殆どありません。

音楽を聴くというのは通勤途中のポータブル環境が主となります。今までMP3プレーヤ―というものが流行り出してから様々な機種と使ってきましたが、Appleは避けてきており、近年はSONYのNW-A808、NW-A846、NW-A16とウォークマンAシリーズを使い続けています。イヤホンも一時機はブームに乗って様々な物に手を出しまてきました。イヤホンはオーディオテクニカ初のバランスドアーマチュア(BA)方式であるATH-CK9でBA型にはまり、ShureやUltimate Earsの高級機まで手を出したのですが、2007年に突発性難聴を発症して以来、ダイナミックレンジや音場の広い物は避けるようになりました。突発性難聴自体は1ヶ月位でほぼ完治しましたが左耳の低音難聴はやや残っており、それ以来、イヤホンは聴き疲れしないものとしてATH-CK90PROを使ってきました。
ATH-CK90PROの後に90PROMK2が出たのですが、その時に安くなっていたCK90PROを買い足して最近まで2代目を使ってきましたが、それもコードの被膜が劣化してきたので先日ATH-IM01を購入しました。IM01はシングルBA機で90PROMK2の後継機種に該当しCK9、CK90PROと使ってきて違和感なく使えています。

DSCN1285.JPG

IMシリーズは現行オーテクのBA機ラインナップで01から04まで番号が大きくなるほど、BAドライバーの数が多くなり、大きさも大きくなり、価格も高くなります。IM01を買うにあたり、IM02やIM03も試聴しましたが、シングルBA機の素直さを選択しました。なおイヤーチップは90PROの頃からコンプライのフォームチップを使っており、IM01でも違和感なくコンプライを使用しています。
ということでジョンのCDはパソコンでatrac advanced losslessで取り込んだ物をNW-A16+ATH-IM01(AT-HDC5にリケーブル)という環境で主に聴いています。



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽